瀬織津姫は生まれ変わり？正体は？スピリチュアル的ご利益やツインレイの関係も

ただ、瀬織津姫と弁財天を同一視する考え方には、「それだと弁財天が海外から来た神様であることに説明がつかない」と異義を唱える人もいます。

瀬織津姫も龍神も、水にゆかりがあり、邪気を浄化したり水難などの危険から人々を守ったりしてくれる神様です。瀬織津姫を龍神の生まれ変わりとする見方は一般にも強く根付いていて、オラクルカードなどでも瀬織津姫と龍神が一緒に描かれているものが多く見られます。

瀬織津姫も非常に美しい姿をしているとされていることが、生まれ変わり説に繋がったのでしょう。ただ万物を創造する源となる水を司る瀬織津姫と、桜のように儚げな木花之佐久夜昆売を生まれ変わりで繋げたり同一視することには、疑問視する声があるのも事実です。

歴史から消された瀬織津姫をそれでもなお信仰したいと願う人々の心が、同じように美しい木花之佐久夜昆売の生まれ変わりとする説を生み出した可能性も考えられます。

さまざまな伝説を残しながら、歴史の中に封印されてしまったのが瀬織津姫です。瀬織津姫は、どうして封印されることとなったのでしょうか？そこには、先ほど「天照大神の妻説」でも少し触れた事実が関係していると言われています。

天武天皇の後を継ぐはずの皇太子が即位前に亡くなり、代わりに即位したのが持統天皇です。他にもまだ天武天皇の皇子が数人いたにも関わらず、彼らを廃して即位した持統天皇は、そのままでは天皇となるための正当性に欠けている状況でした。

女帝が国を統治することの正当性を強固なものにするために、最高位である天照大神を女神とすることを思いついたのです。その後日本書紀に登場する天忍穂耳尊や天津彦彦火瓊瓊杵尊も、七世紀後半の王家の系譜とうまく重なるように記述されています。

しかし、天照大神が女神であれば、その妻の存在はつじつまがあわず、邪魔なものとなります。そこで、天照大神の妻であった瀬織津姫の存在は、なかったものとして封印されてしまったのです。